4月1日…今日から私は華の高校生。

そう思いながら私、佐藤 実央は真新しい

制服を着た自分の姿を鏡で見た。

「うーん…なんか子供っぽいなぁ」

と独り言を言いながら朝ごはんを食べに

階段を降りた。

リビングのドアを開けるとそこには

お隣の幼馴染み拓真が私と同じ学校の制服

を着て朝ごはんを頬張っていた。


拓真こと弘瀬 拓真は生まれた時から

私のお隣さんで幼馴染み小中高といつも

一緒。

拓真の両親は仕事で忙しいくて家にいないから

ほぼ毎日私の家にご飯を食べに来る。

だから今日も。


「あ、拓真…おはよ」

拓真「はよ…。」

中学校の学ランじゃないせいか

拓真が大人っぽく見えた。

拓真の正面の椅子に座り私も朝ごはんを

食べた。

拓真とたわいもない話をしながら…



ゆっくりご飯を食べていたら

いつの間にか登校時間になっていたので

私と拓真は慌てて

『行ってきまーす!』

と家を出た。


私が緊張しているのを気づいたのか

拓真は

拓真「なに、実央緊張してんの?」

ニヤッと笑って聞いてきた。

私は

「するわけないじゃん」

と肩をドンッと押した。

拓真「痛って」

と言うので私はニヤリと笑って

「ざまぁ」

と、言ってやった。

そんなことしているうちに私の緊張も

ほぐれてあっという間に学校に着いていた。


学校に着くと

知らない人で溢れかえっていた。

私と拓真はクラス表が貼ってある

昇降口へと急いだ。