ヘルパー講習は、9月から始まった。

確か最初の一ヶ月は、週3回8時間だったと思う。

講義を受けて、

あとは実技、そして実習に移って行った。

特別養護老人ホームでは衝撃を受けた。

叫びつづける人、腕が足が曲がったまま動かなくなっている人、

そして、褥瘡(床ずれ)がひどく、骨まで見え部屋じゅう悪臭が漂っていた。

排泄介助はある程度覚悟ができていたので、床ずれが一番ショックだった。

この時点で私は働き場所を心の中で決めていた。

勝手なイメージで有料老人ホームなら、

こんなにひどい状況ではないだろう。

私は介護の大変さを甘く見ていたのだ。

実習が終わり、ヘルパー2級をとった。

それから、就職先を探すこととなる。