そして夜も更けてくると、体力の限界が来てしまったのか、ついつい欠伸が出てしまう。
「文香、疲れた?」
「あ……。ううん、ごめん。いつもならもう寝てる時間だからつい」
目尻に浮かんだ涙を指で拭うと、佳奈は残っていたカクテルを飲み干して立ち上がる。
「もう帰ろうか。こんな時間まで付き合わせてごめんね。久しぶりに文香と話せて楽しかったから」
「こっちこそごめんね。ああ、もう。自分の体力の無さが恨めしい。もっと佳奈と話したいことがあったのに」
「また今度電話で話そう。ロビーまで送るよ」
「ありがとう」
残ったカクテルを飲み、二人でロビーまでエレベーターで降りる。
かなりの量のカクテルを飲んでいた佳奈だけど、足取りはしっかりしているようだ。
私が思っているよりも酔ってはいないのかもしれない。


