妻に、母に、そして家族になる

不意に泣いてしまいそうになった。

こんなに優しい幼馴染がいるなんて、私、すごく幸せ者だ。

「ありがとう、佳奈」

「どういたしまして。はい、じゃあ、湿っぽい話はこれで終わりにしよう。久しぶりに会えたんだから、もっと楽しい時間にしないと」

「ふふっ、そうだね」

話しの切り替えるように、グラスをカチンと合せる。

それからはお互い今の生活や昔話に花を咲かせた。