最初の頃は一日何回もスマホで部屋探しをしていたが、今は全くと言っていい程していない。
つい先日、信濃さんが抱えていた会社のプロジェクトも成功で終わったことだし、また部屋探し始めようとは思っているけど。
「でも、文香はその家から出て行きたくないのか」
「うぅ……」
「やっぱり。アンタ昔から分かりやすいのよ」
佳奈はお皿に乗ったチョコレートを細くて長い指で摘まんで食べると、バーテンダーを呼んでカクテルのお代わりを頼んだ。
すると佳奈はニヤニヤしながら距離を縮めてくる。
「文香、その彼のこと好きなの?」
そう尋ねられてしまい、ポーカーフェイスが苦手な私の顔はあっというまに熱をもって赤らんでしまう。
そんな私の変化を見て佳奈は意味深な顔で「ほうほう」と頷いた。
「ちっ、違うのよ! 確かに優しくてカッコいいけど……」
好きか嫌いかと聞かれたら迷わず好きだと答える。
初めは奥さんに裏切られた信濃さんに、同情的な気持ちを抱いていたが、今はその気持ちが好意に変わっていた。
つい先日、信濃さんが抱えていた会社のプロジェクトも成功で終わったことだし、また部屋探し始めようとは思っているけど。
「でも、文香はその家から出て行きたくないのか」
「うぅ……」
「やっぱり。アンタ昔から分かりやすいのよ」
佳奈はお皿に乗ったチョコレートを細くて長い指で摘まんで食べると、バーテンダーを呼んでカクテルのお代わりを頼んだ。
すると佳奈はニヤニヤしながら距離を縮めてくる。
「文香、その彼のこと好きなの?」
そう尋ねられてしまい、ポーカーフェイスが苦手な私の顔はあっというまに熱をもって赤らんでしまう。
そんな私の変化を見て佳奈は意味深な顔で「ほうほう」と頷いた。
「ちっ、違うのよ! 確かに優しくてカッコいいけど……」
好きか嫌いかと聞かれたら迷わず好きだと答える。
初めは奥さんに裏切られた信濃さんに、同情的な気持ちを抱いていたが、今はその気持ちが好意に変わっていた。


