守りたいのはお前だけ




それから2人が出かけたのを確認し、俺も花京院宅を出た。


久しぶりに警視庁に行くから、なんだか緊張する。



電車に乗って15分程でついて警視庁に入り、迷うことなく親父のいる課へ向かう。



「おー!綾都くん久しぶりじゃねぇか!」


「お久しぶりです」



見知った人達とすれ違うたびに声をかけられる。

声をかけてくる人達はみんな体格がしっかりしていて格好いい。



やっとのことで親父がいる部屋に着き、ノックをするとすぐに返事が返ってくる。



「失礼します」



ドアを開ければ、いつものようにコーヒーを片手に書類を読む親父がいた。



「来たか。護衛は順調か?」


「まぁな。兄貴は?」


「大臣の護衛でアメリカだ」



ソファに座り親父と向き合うと、早速本題に入った。


あらかじめ内容はメールで送っておいたから、あとは親父の判断を聞くだけだ。



「で、親父はどう思う」


「確かに、美琴様の側にいた方が亜美様にとって一番良いことだと思う。

幸いなことに、美琴さんの護衛についている奴らは俺の親友が個人的に派遣しているボディーガードだ。

実力もあって信頼できる」



へぇ。

親父が言うんだから、きっと相当な実力を持ってるんだろう。