守りたいのはお前だけ




「勘違いしないで下さい。俺は会長の貴方ではなく、社長に雇われているんで。

あなたに命令される筋合いもなければ、文句を言われる筋合いもない」




綾都の言い分に、祖父は言葉もでないようだった。


確かに、綾都の言っていることは正論で。


雇われてもいない人の言うことを聞く必要もないんだ。




「それと奥さん。亜美様の面倒なら俺がみますから。お気になさらず」


「っ…!!」




何も言えなくなったのを確認した綾都は、私を抱っこしたままその場をあとにした。