「ん、できたぞ」 髪を乾かし終えて、私の頭を撫でる綾都にお礼をする。 声がでないから口パクだったけど、それでも綾都は優しく笑ってくれた。 それにつられて、私も笑う。 ぽかぽかと心が穏やかになっていくのが分かる。 私、頑張れるかな。 それから使用人が呼びに来て、いよいよ祖父達との面会の時間になった。 いよいよ…か…。 どうしよう、やっぱり怖い…。