守りたいのはお前だけ




「おう、来たか」

「話ってなに」

「まぁ、そこ座れ」



言われた通りにソファに座ると、親父は向かい側のソファに座った。



「お前、また犯人捕まえたんだって?」

「まぁ」

「刑事部の奴らが怒ってたぞ。自分達の手柄取られたって」



知ってる。

犯人の捜索や逮捕は刑事部の仕事だからな。

警護課の人間が捕まえたら問題になる。



「でも俺はまだ警察の人間じゃない。一般人が確保の協力をしてやっただけだ」



あの人達に任せてたら確保に時間がかかる。

俺が捕まえた方が被害は少なく抑えられるのは分かりきってたこと。


一般人の俺が捕まえるのは問題にならないと知ってるから、兄貴はいつも俺が捕まえることを許可してくれる。