けど、そんな私の心配は必要なかったみたい。
「どういたしまして」
そう言って、いつものように優しく頭を撫でてくれたから。
よかった。
ちゃんと伝わってた。
ギュッとぬいぐるみを片手で抱きしめ、もう片方の手は綾都の手を握った。
それからコインゲームをしたり、リズムゲームで遊んだり、すっごく楽しく過ごせた。
今までの悩みとか、悲しみとか、この時だけは忘れて楽しめたの。
お昼になって昼食のために入ったレストランは、和食専用のレストラン。
きっと、綾都は私に日本食を食べさせたかったんだろうね。
実はおばあちゃんが作ってくれていたから、日本食が大好きだったりする。
言葉にはしていないけど、とても嬉しかった。
…もう、日本食は食べられないと思っていたから。
「好きなの食え」
そう言われても、メニューが多いし、どれも美味しそうだし、すごく迷う。



