綾都に手を引かれて来たゲームセンターは、想像していたものより、すごく大きかった。
色んなゲームの音が聞こえてくるし、見たことのないゲームがたくさん。
フランスの中でも、畑や緑の草原しかない場所で育った私には、その光景はとても珍しいものだから。
「亜美、どれやりたい?」
どれ?
うーん、迷うなぁ。
いっぱいありすぎて、どれからやろうか…。
…あっ、あれ面白そう!
綾都の袖を引っ張って私が指差したのは、UFOキャッチャー。
大きなクマのぬいぐるみがでーん、と寝転がっているやつ。
「やってみるか?」
コクン、と頷いて早速100円を入れる。
ボタンを押して、クマの首あたりを狙うけれど、掴んだだけですぐにポトンと落ちてしまう。
うーん。
難しい。



