守りたいのはお前だけ




「こら、寝るな」


ペチッとおでこを軽く叩かれ、その衝撃でタオルが落ちた。



あわわっ。

落ちたタオルを慌てて拾うと



「ふはっ」



へ?



「お前、そんなに慌てて拾わなくてもっ…」



そう言って、綾都がお腹を抱えて笑ったんだ。




うわ…。

こんなに笑ってる顔、初めて見た。



可愛い、というか。

やっぱり笑った顔もかっこいい、というか。

何だか嬉しい気持ちになった。



「あー、笑った。ほら、しっかり目に当ててろ」


ペチッとタオルを目に当てられたかと思うと、綾都は私の髪をいじりだした。



へ?

な、なに!?