守りたいのはお前だけ




やだ…嫌だっ!!


助けて…っ。


怖いっ…怖いっ!!



強くなってその場から走り出しても、赤い血が私を追ってくる。



やだっ…!


誰か…っ…誰か!!



ーーーーーー……。




「…美、亜美!!」



はっ…!!


目を開けた瞬間、綾都の心配そうな顔が映った。


ゆ、夢…。

また、おばあちゃんが死んでしまう夢…。



「大丈夫か」



その言葉とともに、綾都の指が優しく私の目尻を拭う。



私、また夢を見て泣いてたんだ…。



「怖い夢でも見たのか?」



綾都が私をなだめるように、頭を撫でてくれたおかげで、少し落ち着くことができた。