「明日、会長達が帰ってくるから挨拶しろってさ」 会長…。 私の祖父に当たる人…。 でもきっと祖父は私を孫だと認めてくれない。 私は、ここにいてもいいのかな。 そんな私の不安を読み取ったかのように綾都が言った。 「心配すんな。俺が側にいる」 どうしてかな。 綾都の言葉は、とても温かく聞こえる。 そう言ってくれるのは、仕事だからだと分かってるのに。 おばあちゃん。 私、初めておばあちゃん以外の人に温かさを感じたよ。