「それで、お前は女の扱い方を聞きにきたわけだ」
「まぁな。ジジイのボディーガードはしたことあるけど、女…しかも同い年の女なんて関わったことねぇし」
「ははっ、俺ら昔から女に関わらないようにしてたしな」
いやいや、笑い事じゃねぇし。
「そうだな…。うちのお嬢様は、最初は俺に警戒心丸出しで俺に近寄ろうともしなかった。
けど、男が怖くて震える姿とか見てるうちに俺自身が『守る』んじゃなくて、『守りたい』と思うようになった」
守りたい、ね。
「そういう思いを持って接してるうちに、向こうも段々心を開いてくれるようになった。
つまり俺が言いたいのは、自分の気持ち次第ってことだ。こっちが嫌々守ってたら、いつまで経っても向こうも心は開いてくれない」
ふーん。
そういうもんか。
てか、ホントこいつ変わったな。
「サンキュ、一応心に留めておくわ」
「おい、一応ってなんだ」
「悪かったな、時間取らせて」
「いや、別に…っと、そろそろ時間だな」
ん？
時間？
