コーヒー缶のキャップを開けて飲んでいると、
「そういうお前こそ、亜美ちゃんとどうなんだよ?」
海都がいきなりそんな質問をしてくるもんだから、思わず吹き出しそうになった。
「おまっ…いきなりなんだよ」
「あ?話の流れからして俺だって質問するだろ」
何言ってんだお前、とでも言いたげな顔をする海都。
だからってな…。
まぁいいや。
「俺は、亜美をずっと側で守ってやりたいと思ってる」
これは本音。
この間の一件で、心の底から思ったこと。
泣き顔じゃなくて、笑顔にしてやりたい。
辛い時は抱きしめてやりたい。
そう思うんだ。
「お前も変わったな」
「ははっ…お互い様だろ」
俺たちは本当に変わった。
大切な奴ができると人は変わるって、本当だったんだと今になって思う。



