「で、お前のお姫様はまだ俺に怯えてるみてぇだけど?」
「ん?…あ!みりい、何隠れてんだっ」
海都の背中にピッタリとくっついて離れないみりいちゃん。
一度会ってるとはいえ、極度の男嫌いらしいから俺が怖いんだろう。
「みりい、前に会ってんだろ。綾都だよ」
「う、あ……こん、にちは…っ」
海都の後ろからヒョコッと顔を出して言うみりいちゃんに、こんにちはと返す。
「こいつ、この間男に近づかれて失神したばっかだから。余計怖がってんだよ」
失神!?
マジか。
そんなに男が嫌いなんだな。
つか、それほどの男嫌いな子が海都にはべったりだもんなぁ。
相当信頼されてんだな、海都のやつ。



