side 綾都



俺がもう一度亜美に仕えることになってから、早1ヶ月。


もう少しで7月に入ろうかというこの時期。


亜美が日本にやってきたのは、実は4月。

日本の生活に慣れてきた今日この頃。



「亜美、準備できたか?」



俺の呼びかけに、亜美が部屋の扉を開けてリビングに出てきた。



花柄のワンピースにジージャンを羽織った亜美が、トテトテと俺に駆け寄るなり抱きついてくる。



相変わらず甘えん坊な亜美。


可愛いんだけど、男の俺としては少し困る。



胡座をかいた俺の足の上に亜美を座らせ、ふわふわとした長い髪を櫛でとかす。