「亜美、飯食うぞ。ちゃんと食って太んないと」
こくん、と頷いて綾都から離れると、お姉ちゃんが困ったように笑って言う。
「亜美は綾都くんがいないとダメみたいね」
お姉ちゃん?
するとお姉ちゃんは、綾都を真っ直ぐ見て言ったんだ。
「綾都くん、亜美のことをお願いできるかしら?」
「え?」
「私では亜美を心の底から安心させてあげることはできないから。綾都くんといた方が亜美にとって一番いいと思うの」
お姉ちゃん…。
「だからね、綾都くんには今まで通り亜美のお世話係り兼ボディーガードとしてこの家にいて欲しいな」
え?
ホントに?
綾都、ここにいてくれるの?
「いいわよね?綾都くんのお父様には私から言っておくから」
「…分かりました」
やった…!
綾都、ずっと側にいてくれるんだっ!!
「亜美、綾都くんの言うこと、ちゃんと聞くのよ?」
うん。
ありがとう、お姉ちゃん。
本当にありがとう。
…ねぇ、おばあちゃん。
こんなにも優しい人達がいてくれて、私は今、本当に幸せだよ。
1人じゃないって、もう分かったから。
だから、心配しないでね。
天国から見ていてね。