綾都に包まれていると、次第に強烈な眠気が襲って来る。 「もうどこにも行かねぇから」 意識が薄れていく中で、綾都の声を聞いた。 本当にもう、どこにも行かない? 離れていかない…? わがままなお願いかもしれない。 うざい女の子になっちゃうかもしれない。 綾都を縛り付けてしまう言葉かもしれない。 でも…。 綾都、お願い。 ずっと側にいてほしい…。 綾都の温もりを全身に感じながら、私は意識を手放した。