守りたいのはお前だけ

side 亜美



「亜美、少しでいいの。食べて?」



お姉ちゃんが心配そうな顔で私にお粥を差し出す。


でもそれも食べる気にはならず、私はフルフルと首を振った。



「亜美…」



ごめんなさい、お姉ちゃん。


お姉ちゃんが本当に私を心配してくれていることも、忙しい仕事の合間を縫って様子を見に来てくれていることも分かってる。



こんな迷惑な妹でごめんね。



綾都が私の側からいなくなって、もう2週間を過ぎた。



私は眠ることも食べることもできず、体がどんどん痩せ細っていくのが自分でも分かった。



「っ…!!」

「亜美っ」



こんな風に急に吐き気が来ることもある。


けれど何も食べてないから出て来るのは胃液だけ。


ただただ、苦しい。


どうしたらいいかなんて、分かってる。

ちゃんと食べて、ちゃんと寝る。


それだけだって分かってるのに。



体がどうしても受け付けない。