その証拠に…。
「…兄貴、俺パソコン欲しいんだけど」
俺がこんな風にサラッと言っても
「ん?じゃあ今度の休み一緒に見にいくか。買ってやる」
ほらな、すぐに了承する。
しかも嬉しそうに。
両親が仕事で忙しくて、昔から兄貴に面倒を見てもらっていたからか、頼みごとは全部兄貴にしてた。
俺は両親に甘えられない。
…それが分かっているからか、兄貴は俺に甘い。
「で?兄貴、何か用だった?」
わざわざ休憩室にまで来たってことは、何か俺に用があったんだろう。
それが的中したのか、俺の言葉に兄貴が何か思いだしたように口を開く。



