side綾都


「おいっ!そっちに行ったぞ!!」

「裏に回れぇ!!」



現在、午後1時35分。

俺はある任務についていた。



あーあ。

犯人にいいように振り回されてんじゃねぇか。



俺は今、連続強盗殺人事件の犯人を追っている。

言っておくけど、俺は警察でもなんでもない。

ただの健全な高校3年生だ。


そんな俺がなぜ警察のようなことをしているのか。

それはまた後で説明しよう。


まずは、犯人の確保だな。



「兄貴、もう見てらんねぇ。俺が行っていいか?」


近くで銀行社長の護衛をしていた兄貴に呼びかける。


「俺が行った方が早い」


ただ追いかけ回してるだけじゃ捕まるわけない。

「はぁ…だな。行ってこい」

「了解」



兄貴の了承を得たところで、俺は走り出す。