私はフェンスに手をかけ、外を眺める。 その横で、立花君はフェンスに背中をもたれさせている。 「俺たち陸上部がいつも練習してる場所がよく見えます」 なんとなくあの辺かなと、視線を向けた。 「今度大会があるんですけど、俺出させてもらえることになって」 「すごいね!頑張って」 1年生で大会なんてすごいと思う。 私は素直に尊敬した。 頑張ってほしい。