〜〜はじめサイド〜〜

姉は今やる気満々で服を選んでいる。


何であんなこと言っちゃったんだろうか…


あかりは、まだ姉のことが好きだ。

「俺に勝ち目あんのかな」

僕はあんな馬鹿にはなれない。姉は馬鹿で鈍感だ。でも素直でまっすぐで…偽りがない。

自分はどうなんだろか。

あかりは、そんな素直な姉に惹かれたんだ。


「せめて、せめてもの悪あがきだよなあ。俺があかりに見てもらえる要素はこの見た目だけなんだから…」

カッコつかせて欲しいんだよ。



ていうか、あかりは俺があかりのことを嫌ってるってまだ思っているんだな。


そんなわけない…

むしろ…


あの日の目をキラキラさせたあかりが頭に浮かんだ。


まあ、むかついてることならあるんだけど。

あかりはまだ気付いてないみたいだし…

本当のことを言ったらあかりはどんな反応をするんだろうか?


少しでも、

僕のほうを見てくれるだろうか。