と、いうのが半年前の私。


私は今屋上に立ってあの日のことをふと思い出していた。

「おーい、あかりー!」

呼びかけに振り向く気力もなく、屋上のフェンスにだらりと腕を置いて遠くを見つめる私の肩に勢いよく手が伸びてくる。

「こら、あかり!呼んでるだろ!」

「聞こえてるってば」

「返事をしなさい、返事を!ったく、あかりは、たまーに、ふらっと消えてここにくるよな」

ふふっと笑うその顔はまさに私が半年前も理想通りと感じたものだった。

「なんか悩み事?」

優しい声に私は首を横に振る。

「ま、たまには頼ってね

親友だろ?」

にこりと笑う顔に俯く。

私の一世一代の告白から半年。

私たちの関係は親友ー・・・


それくらいの問題なら良かったに


横に並んだ 風に揺れる制服のスカートをみてそう思った