「ねえ、あかり、本当にはじめと付き合ってるの？」

唯が心配そうに話しかけてきた。

「あいつ、なんか変わってるとこあるし…いや根はいいやつなんだけど、昔から私の友達に対してあんまり、ね」

申し訳なさそうに唯が話すのを見て、私は何だか胸が痛くなった。

「いや、大丈夫だよ！本当！昨日も、ずっと私を見てくれてたみたいで、優しいなーとか思ったらときめいちゃって！？ほら、私って惚れやすいところあるでしょ？つい、告白しちゃってまさかのオッケーみたいな？」

あああ…よくもまあこんな嘘がペラペラと言えたもんだ、罪悪感で死にそう。

「そうなんだ…ごめんな、私が見てあげれたらよかったんだけど、今月バイトが人手が足りなくて休めなくてさ保健室の先生にお願いしちゃったんだよ。まさかはじめが、私の友達に優しくするなんて…ね！」

唯が嬉しそうに笑う。

「確かに、あかりは、私を男と勘違いして告白しちゃうくらいだし！？そんなことありそうだわ！！はじめにはあかりは勿体無いけど、嬉しいなあ」

ケタケタと笑う唯に私はなんだかどうしようもない気持ちになってしまった。

「ちょっとーその話は黒歴史だからやめて！」

自分の気持ちを隠すようにおどけてみせる。


なんだか…

唯が喜ぶ顔を見ると…

胸が痛いような