失恋にも浸れない!〜私、王子様の彼女になったんですか!?〜


「陽。」

「んー?」



そのまま歩く私の後ろを
ついてくる和泉。



「……泣いた?」


「……花粉症じゃん?」




「……ごめん。」



……は、は。



「何が?てか和泉も謝るとかあんだね?
だったら、最初から謝れっての(笑)!」



そう言って軽口を叩く。



誰もいない保健室に向かう廊下を
私と和泉の足音が響く。



「俺……。」

「何ー?あ!!もう、止める?」



そうだ。

そうだよ!
このまま別れた事にすれば、

いいんじゃないの!?


そう思って和泉のほうに振り向けば、

和泉が



目の前にいて、

包みこむように私を突然、



抱きしめた……。