ホタルと夏の空


私は、お邪魔しました、とお礼をして

家を出た。


竜毅は、自転車に乗って

待ってくれていた。


「乗せてくれるの?ありがとうっ!」


私は、勢いよく竜毅の後ろに乗った。


「ったく。ちゃんと掴まれよ」


「わかってるって~」


竜毅は、なんだかんだ言って

今も昔もすごく優しい。

冷たい時もあるけど

優しい時もある。

ツンデレ、ってやつなのかな。

でも…。


「ねぇ。竜毅ってさツンデレだよね」


「おろされてーのか」


「なんでもないです…」


なんでかわかんないけど

ツンデレって言われるのが嫌みたい。