ホタルと夏の空



だよね!みんな!水瀬先生いいよね!





声にならない叫びをあたしは心の中でつぶやく。






「うそでしょ?水瀬だよ?」






菜摘が笑って、『冗談でしょ?』風にいう。





や、やめるんだ菜摘…!







「素敵だと思うな、うちは。大人の男性って感じで」





「私も〜。紳士だよ、優しいし」






茜と桃果は、わかってる!あたしの気持ちと同じ!







「わたしは新垣先生派!」






「「「「それは絶対ありえない」」」」







茉由以外の意見がピタッと揃って4人で笑いながらハイタッチをする。






茉由は、唇を尖らせて納得いかない表情だけど。






新垣先生とは、体育科の熱血の先生。沖縄出身の人で腕毛とすね毛が濃くて地黒。






嫌いな先生ランキング5位以内には入るほどの不人気ぶり。





ちなみに、あたしたちのクラスの担任。






「でさ、考えてみてよ。



水瀬と付き合えるかどうか」





「あ、ダメダメ。そうなったら話は別」





「付き合えないよ、水瀬先生とは」







付き合う、ってキーワードが出た途端一気にあたしの気持ちはダウンする。







「そ、その理由は…?」






あたしは、馬鹿だ。