中学2年生の春休み。


わたし、結城萌乃(ゆうきめい)は春休み最後
の週をダラダラ過ごしてた。

茶色の薄い髪はツインテールにしてる。

これが私のチャームポイント!

「はぁ〜!すごいなぁ、キュンキュンする!」

あ、今ね恋愛漫画読んでるの!

只今告白成功してちゅ〜ってしたところ。

恋かぁ…。

してみたいけど人見知りのわたしには絶対むり…。

女子ですら話すの苦手なのに、男子なんて持ってのほかだよ!

なーんて思っていたらドアがこんこんってなった。

「萌乃〜!今暇??」

望愛。私のお姉ちゃんの声だ。

「暇じゃないよ、恋愛についての教科書読んでる」

また漫画に目を落として答えた。

「はいはい、暇なのね。」

隣にドスンって座った。

「ねぇ、萌乃はさ人見知りじゃん?」

「そ、そうだけど。なに?からかいにきたの!?」

強気で返す。

「ちがうよ〜!萌乃はコーラスの先生が女の見た目の男だったからやめたんでしょ?」

説明しよう。
わたし達はちっちゃい時からコーラスっていう習い事してたんだ。

だけど人見知りが激しいせいで先生と仲良くなれなかったり、ほかの生徒とうまくいかず結局やめちゃったんだ。


「じゃあさ!見た目はかっわいい女の子で、中身は男のこっていのは?」


!?
望愛の言ってることがよくわからんけど…。


めんどくさいしさっさと答えてでてってもらおう!

「まぁ…、優しくて私なんかでも受け入れてくれる人なら」

と、適当に言うとにこーーってして部屋を出てった。

「な、なんだったの?? もお〜。」