「この本なんだけど、読んでもらえるかな?」
「わかった。」
さっき橋本さんが読みたいと言った本を差し出す。こんな難しい本読んでくれるなんて助かるな。私もなにか読めないかな…
「橋本さん、私もなにか読みたいです!なにかもう一冊ないですか?」
「うーん、探してみるよ!」
「はい!」
私と橋本さんが普通に話していても煌大くんはおかまいなしで本を読み進めている。
本当に冷静だな。
「あ、これとかいいかも!」
「どれです……分厚い…」
橋本さんが指さす先にはかなりの分厚い専門書のような本。
「あ、ごめん」
「いやいや!私読みます!大丈夫です!」
私はそういって親指を立てて余裕の表情をつくる。
読んでみるのもありだよね!

