「いくちゃんーーーきいてよぉぉおお!」

「はいはいどーしたー?」

いくちゃんはダルそうにしながらも、私の話をちゃんと聞いてくれる。
いつもそうだ。そして、励ましてくれる。

「そんな男、こっちから願い下げしてやんなさいよ!ちょっと顔がいいくらいで調子のってー。そういう奴が1番気に食わないわ。
結愛、今日はカラオケいくよ!」

「いくちゃん…ありがとぉぉぉおお」

いくちゃんに抱きつくと、よしよしといくちゃんは頭を撫でてくれた。
いくちゃんはいつも私より怒ってくれる。
一緒に悲しみを分かちあってくれる。
いくちゃんがいなかったら、私は今頃家から出ていないだろう。

「彼氏なんていらない!いくちゃんがいればいいー!」

「おいおいあたしはあんたの彼氏じゃないぞ。
それにー、あたしには彼氏がいるんだから。
いつまでも結愛の面倒は見てられないんだからね?」

「わかってるよー。」

わかってるけど、どうやって彼氏を作ったらいいのかなんてわからないし。
いくちゃんみたいに素敵な男性見つけられないし。

「いいよねーいくちゃんは。」

「なにがー?」

「変な男に引っかからなくてー」

「いや、あたしはあんたほど顔良くないからチャラ男が寄ってこないだけよ?」

いつもそう言う。いくちゃんだって普通に女の子らしくて可愛いのに。
彼氏さんは見た目から良い人オーラでてる。

どうしたらそんな人がみつかるのだか。