でも今では

そんな風に
あたしを愛してくれてた

パパは

ママではない

他の女を愛するように
なって

この家から
出ていってしまった―



その後から小学校の卒業までの間

男の子とまともに話すことが出来ないあたしのことを女の子たちは陰で


『ぶりっこ―』

って呼ばれてたのを
あたしは
知ってるんだ。


当時のあたしは
そんな風に
呼ばれているのを
聞いたときに
ひどく傷ついた。


あたしも
その頃

こどもだったはずなのに


こどもは
残酷なことを
簡単に言葉にして

友達を傷つけるのが
得意な生き物だ―

と思ったんだ。