…やっと着いた…。


なんか、長い道のりだったよ…。

どっかのイケメンさんのせいでね!





生徒会室の前には、沢山の人がいた。

こんなに部屋に入るのかな?って思ったけど、入るからここにしたんだもんね。



やっぱり、そこでも咲輝は話題の人。

たぶん、みんなが咲輝のこと言ってる。


男子は咲輝と山田をみて、「よっ!」とか言ってる…。

どんだけ友達いるのよ?!



「おーっす!さっちゃん!」

うわっ?!

ゴツい感じの男子が来た。

さっちゃんて…。



「あれー??なにー?彼女?」



…え?!あたしのこと?!

そんなふうに見えるのかな…!

ちょっと、嬉しい!

ゴツいなんていって、ごめんね!



「そーだよー。彼女ー。」



「…」


…軽い…、

そんな言い方されたら、ありえないって言われてるみたいで…傷つく。


「ちげーよ、こいつは花子!幼馴染だよ、咲輝の」


…山田…さん。

あたしは花子じゃありません…。


「へ〜。花子か〜。すげー名前だな!」

「いや…ちがうよ…」

「え。…それっぽい感じすんのにな?」

「…」


失礼なやつが二人になった…。

山田とゴツゴツくん。


「おいおい〜!ぷりぷりすんなよ!」

「…うるさい…」

「はー?!可愛げねーな!」


むかっ!


そんなの自分でよくわかってるよ!!





「知ってるし!ゴツゴツくんに言われる筋合いないし!」




「「………」」




あ…。

言っちゃった…。

ぽかーんって、口開けてる山田。






「ぶっ!なんだそれ!ネーミングセンスの無さ!」

「お前、おもしれーな!気に入った!」


失礼な二人組に好かれても、嬉しくないんですが…?


ほんっと、イライラする!この人たち!


「ははっ、うける。ゴツゴツ君」


…咲輝も笑ってる…。

「わっ、笑わないでよ…!」

「だって…ははっ…さすがだな。芽衣」


なんでだろ…。

咲輝に笑われると、なんだか嬉しい…///


さっきまで上の空だったのに、あたしの話、聞いてたくれたんだ…!



こんな少しのことで、喜んじゃうなんて、相当好きだなぁ。あたし。





「イス用意したので、入ってください」





生徒会室から、可愛い人が出てきた。


顔は整ってるのに、綺麗っていうか…かわいいって感じ。

山田とゴツゴツ君は、見惚れてる。


…女の子大好きな咲輝も…。





と思ったら、咲輝はスマホをいじってる。



「…咲輝は見ないの…?」


あたしが、気になる気持ちを押さえて、さり気なく聞いてみると。


「んー。まあ、俺にもタイプってもんがあるしな〜」


「そ、そーなんだっ」


…初耳…。

やばい…嬉しすぎて…。


だって、咲輝は顔だけで人を見ないってことでしょ?!

…あたしにも可能性ある…ってことだよね!



「何ニヤニヤしてんの、気持ちわる〜」

「へへっ」


咲輝が好き。


何度でもそう思わせられる。


なんて奴だ。