あの青空のしたで ~始まらなかった夏の物語~

ご飯を食べ終わった後、ドリンクバーでねばる。
学校の事、友達の事、恵子は良く喋り、俺は頷いているか、短い返事を返すくらいだった。
「そう言えば、隆って、携帯とかって持ってないよね」
「携帯?必用ねーし、家電で用が足りるし、恵子と話したかったらベランダ出れば、すぐ、話せるし」
「そっか、そうだよね。隆の場合、他に友達もいないしね」
「そ、そんなことねーし!タベッチとか友達だし」
「他には?」
「他には・・・」
やべぇ、俺って友達のいない、可哀想な子なのかもしれない。
チームの仲間は、友達に入るかな?仲いいんだから、友達だよな。部活の後、飯食いに行ったり、合宿で同じ釜の飯を食ってるんだから、仲間だ!
なんか、自分を力技で納得させた気もするけど・・・
「私達ってさ、どう見えるのかな?」
ストローで、グラスの氷をつつきながら、恵子が言い出した。もう、違う話題に移ってる!
「ん?、普通に、カップルじゃね」
「えーっ、そうかな?」
「じゃあ何だよ?、兄と妹。とか?」
「それだったら、賢い姉と、駄目弟じゃない」
何で俺が、駄目で、なおかつ、弟なんだ?
「じゃあ、恵子的には、どう見えると思ってるの?」
「うーん、お嬢様とお供!」
「お供って、俺は助さんかい?」
「いや、角さんの方!」
助さんと角さんにどんな違いがあるのか、良く解らないが、恵子の中ででは、違いがあるのかもしれない。
「ねーねー、この後どうする?」
「ん?、そうだな~、カラオケでもいくか?」
「カラオケ~?」
「高校生のデートって言ったら、カラオケとかでね~の?」
「そうかもしんないけど、隆、最近の歌とか知ってるの?」
ごめんなさい、一応、頭を下げておいた。
「まあ、隆に期待してないから、大丈夫!」
って、それはそれで淋しいだろ!
「とりあえず、出て、そこら辺でもブラブラしてよ」って言って恵子が、立ち上がる。
「おぉっ!」って、立ち上がると、伝票を持って、会計に向かう。
会計の時、割り勘でって言う恵子に、「いや、かあちゃんに、貰ったし、かあちゃんに、デートの時は、男が払うもんだ!それくらいの見栄をはれって言われてるんだよね 」
「ふーん、おかあさん、そういうとこは厳しいよね。じゃあ、ごちになります」って、ペコリって頭を下げられた。
なんか、これって、嬉しいし、カワイイと思ってしまった。