君を創る世界



 ――少し話があるんだけど、授業終わったら屋上来れる?
                      千広



 グループメッセでは無い。
 これは千広が個人の僕に宛てたメッセだった。
 今まで殆ど何かする時、学園に入る時や悩み相談、そんな事は三人であーだこーだと対談するのが常だった。
 瞬があまり授業に参加しなくなってからは確かに三人で集まる事は減った。
 僕は廊下ですれ違えばたまに話す事もあるが、こう改まって呼び出されるとはなんの用事だろうか。

 この事は瞬にも言うべきか。
 もしかしたらクラスの違う千広は瞬が今日学校へ来ている事を知らないのかもしれない。


 僕はとりあえず手慣れた指捌きで、簡単に今近くに瞬がいる旨を千広にメッセした。



「なぁ咲元、で見つかったのか?他の場所」

「えっ、あ、ちょっと……待って。もう少し」



 瞬に急かされながらも画面に素早く返信されてくる千広のメッセを開く。
 だがそこには有り得る筈のない、一つの短文が僕の視界を埋め尽くしていた。



――とりあえず一人で来て、絶対ね。

                千広