どうしても海実に近くにいてもらいたくて、指輪を持っていることにした。 これを柾に言ったときには散々冷やかされたけど。 「愛してらっしゃるんですね。」 ニコニコしながらそう言う夏川先生。 「いーなー、私も直人先生みたいな彼氏がほしいわ。」 夏川先生に俺の目を見て言われてちょっと恥ずかしかった。 「おい直人ー!」 「…兄貴か」 俺は夏川先生に会釈をして、兄貴のもとへ歩き出した。