~白井視点~

今、同じクラスの女子に呼び出されたんだけど、顔を赤くしたまま固まっちゃった。

何かしたっけ?

とりあえず声をかけてみようかな。

「あの~。」

「は、はいっ!!」

声が裏返ったみたい。

耳まで真っ赤にして今にでも湯気が出てきそう。

すると次は目の前にいる女子が話しかけてきた。

「わ、わたしっ、し、白井君のことが、好きですっ!」

ホナくん。ニヤニヤしてたのはこの事か。

後でハリセン一発。

その前に答えないとね。

「えっと、好きなのはわかった。その前に名前教えてほしい。」

「あっ。」

どうやら忘れてたみたい……。

「わ、私はっ、遠山千智(とおやまちさと)って言いますっ!」

「遠山さんね。で、好きなのはわかった。えっとどう答えたらいいの?」

「は?」

「いやこれは、少女漫画じゃないんだよ?せめて付き合ってくださいまでいってもらえれば対応できるけど、好きですだけだとどう答えればいいのかわからないじゃん。」

「えっ、いや、あの~。やっぱり保留でお願いしますっ!」

あ、走って行っちゃった。

なにか悪かったかな?