「田中くん、
まさか君が女の子に向かってそんなことを言うなんて信じられないよ。」

何か......
表情が全然変わらない人だなぁ。
ずっと笑顔だぁ。


「そうかな?」


「あー何てことだ!
女の子にこんなにたくさんのノートを持たせるなんて!」


それが田中くんの普通なんですよ。
私に対してだけだけどね。


「......
一人じゃ運べなかったからちょっと親ぶ.......
原田さんに手伝ってもらってるんだよ。」


「でもだからと言ってわざわざ女の子に頼むかな?
君、
男友達もたくさんいるだろ?
それに見てよほら。
君が持ってるノートよりもこの子が持っているノートの冊数の方がパッと見てわかるほど多いじゃないか。
こーゆーのはよくないよ田中くん。」


そうそう!
そうなのよー!
もっと言ってやって坂松くんっ!
こいつ人でなしよね!?
そうよね!?女の子にこんなこと、ダメよね!?


「......親分........原田さん、残りも俺が持つよ。」


え......
あ、ありがたいけど.......
一人で全部持つのはいくらなんでも大変なんじゃないかな.......。