「意味わかんないんだけど・・」
弘美が冷たく言い寄った。

「えっと・・・この間ね。」
奈津は友達だと感じ初めていた弘美が
冷たい視線をむけていることに
悲しくなって泣きそうだった。
でも、泣きたいのは弘美のはずだと
そぅ、思って話さなくては・・と
あせっていた。

その時、隆史が立ち上がった。
「なんで?なんでも全部、みんなに
 報告しなきゃいけないわけ?
 別になんにもないんだし・・
 どうでもよくないか??」
半ばキレぎみにそう言うと
弘美は泣きそうになっていた。

その場の雰囲気を変えたのは
幸太郎だった。

「まぁ、そのなんだな!
 男には1つや2つの秘密があるって
 ことだよ!!!
 俺なんてほら!山ほど秘密あるべ」

そう言ってバカ笑いしていた。
奈津は幸太郎に救われたと思った。

「どんな秘密だよ」
とすかさず突っ込みを入れたのは
マキだった。
マキもまた、幸太郎同様、まわりの
雰囲気に敏感に反応できる
賢い人だと奈津は関心した。