「奈津の気持ちが俺の気持ちに
 追いついた時には奈津の
 全部をちょうだいね」
隆史はそう言ってニカって笑った。

奈津もまた、自分の気持ちは
隆史が自分を想ってくれてるほどでは
ないことがわかっていた。
それほど隆史は奈津を深く想っていた。
それと同時に、男の子が
我慢するのはきっと、大変だろうな
とも奈津は考えてた。

そんな隆史がとても好きだった。

2人で過ごす時間は幸せで
穏やかで奈津も隆史もその時間を
大切にしていた。