田舎に行こう

当時、母には片思いの彼がいた。
その彼とは後に想いが
通じ合うことになる。
その人が今回、会わせたいという
初恋の相手。

でも、高校に入学する歳に
母はおばぁちゃんが亡くなったことで
この土地を離れることとなって
2人は別れることになった。

でも諦め切れなかった2人は
その後、彼の大学進学と共に
再会した。

そこからは離れないと2人誓いあって
後々は結婚のことまで考えていた。

彼が大学3年のころ、母の妊娠が
分かった。
お腹の子をどうするのか2人は
悩み産みたい母と
生活できるのかと不安な彼とで
意見は食い違った。
そのせいで2人は別れることになった。

そのお腹の子っていうのが
奈津だった。

母は彼と別れた後、正直
堕ろすことも考えた。
でも、愛する人の子を諦めきれず
産んだのだ。

奈津は自分にはどこかに父親がいて
それは離婚したせいでと
教えられていた。
1度も会いに来てくれない父親は
きっともぅ死んだのかもしれないと
考えていた。

実際、母にも離婚したと聞いていた。

でも、本当は結婚すらせずに
未婚で母は私を産んだ。