「俺には嫁がいるし、一ノ瀬にも旦那さんがいる。」
じゃあ、どうして。
「どうして抱きしめたりなんかするんですか。」
至近距離とは言えど
なんでか言わなくちゃという衝動に駆られて。
木崎さんの目を見て言った。
すると木崎さんは
「そういうところだよ。」
「え?」
「お互い家族がいるのに、そうやって一ノ瀬は。」
「私、、何かしました?」
「うん。ずるい。」
「何が、、何がずるいんですか?」
「俺を我慢できなくさせる。」
私が木崎さんを
我慢できなくさせる。
頭の中で3回くらい
呪文のように唱えてみたけど
意味がわからなかった。

