終焉の人



私は俯き黙っていると


「北に向かいなさい。北には隣町にいける大きな渡り橋があるだろう。あそこに行きなさい」


と祐作は言うと私はまた祐作の手を両手で触り



「嫌だよ!置いていかないで!」



と言った。


ワガママかも知れないけど今の状態で外に出れない。


しかも…



「どうして感染している私が行かなきゃならないの!?」



と私は必死に言うと祐作は


「もしかしたら傷が浅くて感染していないかも知れないだろ」


と言った。


私は俯いて手を震えさせると


「せめて…外まで…一緒に」


と私は言うと祐作は手を握り返してくれた。


「………。」


と祐作は黙って私の手を引いて玄関へ向かう。