終焉の人



しかし彼から急なメールが届いた



《ごめん、会議長引くからまた今度》



とメールは寂しい1行。


あーあ…今回も逃してしまったわ。


私は机にうつ伏せになり指輪を見る。


指輪は室内の電気で眩しいほどに光っていた。


私はそのまま指輪をズボンのポケットに入れると涙目でいつの間にか寝てしまっていた。



気がつくと外は茜色をしていた。


「あら…いつの間に寝ていたのかしら…」


と私は重い体を立たせると悲鳴が聞こえた。



…!?



と驚いた私はベランダのカーテンを開くと外は茜色の夕焼けではなかった。