終焉の人

私は冷や汗を袖で拭いた。


すると男の子が持っていたハンカチと包帯を私に差し出した。



「ありがとう」



と私はハンカチを受け取ると女の子の出血している場所に当てた。

しかし血は止まらない。


「お前…何でそいつを助けようとするんだよ」


と達也は私に歩み寄り聞く。


私は達也の顔を見る事なく



「助かるかもしれない」



と言った。すると腹を抱えて気持ち悪そうに顔色が悪い女の子も後ろで呟いた



「無理だよ」



その言葉に私は強く祐作の事を思った。


祐作はどうせ感染者になるであろう私を助けてくれた。

ならば私も彼女を助けるべきだ。


私はそう思うと強い目で



「私は助ける!」



と言った。そして寒い風が通ると割られた窓ガラスに目がいった。