『要ちゃん、絶対帰ってきてね。』


未来はうるうるした目でこっちを見てそう言った。


俺はその時誓った。

絶対この鈍感少女を振り向かせやらぁぁぁぁぁ、と。


そして俺は旅立ち3年後の今日鈍感少女のいるこの町に帰ってきた。


考え事をしてたら後ろから先生に蹴り飛ばされた。


『さっさとしろや。時間ないんじゃ!』

『ぼ、暴力反対!』

女顔負けのセクシーポーズを取りながら言った。


『キモイからさっさと席につけ。』


『お前の席はあそこだ。』


先生に冷たくあしらわれ渋々言われた席に文句をいいながら着く。


隣は残念ながら未来ではなく男だった。

しかし、どうも見覚えがあった。


『久しぶりだな要。』


『ん~、誰だっけ?』


『おいっ!永遠の親友の顔を忘れるな。』


『え!?俺にこんなむさい親友いたっけ?』


『おいぃぃぃぃ!』

『あ~、確かにジョン?』


『どこの外国人だ!』


『冗談だって(笑)久しぶりだなジョニー。』


『だからどこの外国人じゃあぁ!』


このさっきから騒いでる男の名前はジョニーもとい小口 陽一(こぐち よういち)。


一応昔からの親友だ。


陽一が騒いでいると横からいきなりチョークが飛んできて陽一に『パァン』とあたって粉々に砕けた 。


『え!?パァン?てかチョーク???。』


飛んできて方を見ると鬼の形相で担任がこっちを見ていた。

『そこ、さっきからごちゃごちゃとうるさい。』


先生がそう言ってから陽一はスローモーションのようにゆっくり倒れた。


『陽一!!』


陽一はぴくぴく体を動かしながら親指をたてて。


『名前、覚えてくれたじゃねえか。ガクッ。』


親指を立てたまま気絶した。


横の席の生徒が突然立ち上がってどこからか持ってきた担架で運んでいった。


『お前もああなりたくなかったら静かにすることだな。』

フンッと言って前を向き授業を始めた。

『大丈夫かこの学校???』


そしてチョークに怯えながら1限目が終わった。