お父さんがベッドの脇に来てくれた。
でも、何も声をかけてくれない。
私のこと、呆れたのかもしれない。
当然といえば、当然なんだけれども。
お父さんやお母さんに迷惑をかけた。
そして、きっとこれからもかけてしまう。
それが私にとって一番の心配の種。


「葉月、大丈夫か!?」


だから、心配されなくて当たり前だと思った。
それでも、お父さんは、すごく心配してくれた。
それで、私をきつく抱きしめてくれた。
私のことを心から心配してくれてた。
それが純粋に本当に嬉しくてたまらない。
こんなに親不孝な娘なのに・・・・。
申し訳ないのと嬉しいので涙があふれてきた。


「葉月、すまないな・・・話を聞いてやれなくて・・・」


「お父さん・・・私こそ、ごめんなさい・・・」


「ずっと苦しんでいたのは知っていたが、気持ちの整理がつかなくてな・・・」


お父さんは、少しずつ自分の気持ちを教えてくれた。
妊娠した娘と何を話していいか分からなかったことも。