目が覚めると白い天井がやけに眩しい。
病院だと気づくのにかなりかかった。


「…おかあ…さん……?」


声が出にくくて、小さな声で呼んでみた。
急にバタバタと足音がして騒がしくなった。


「お父さん!葉月が起きたわよ」


お父さんがわざわざ来てくれているの?
今日も仕事で遅くなるはずなのに…。
いつも忙しいって話も聞いてくれなかった。
だから、妊娠の事も知っているのかわからない。
だから、お父さんに会うのが不安だった。